中坊進二が京都の安寿キャンドルの起源を調べる


世界で一番有名な二次創作は、おそらく、
『三国志演義』だと中坊進二は思っています。
史実を元に書かれた『三国志』を小説として読みやすいように、
内容や登場人物を脚色して面白い作品に作り上げたのです。

話は少し変わりますが、聖地というものがあります。
メッカにある宗教的な役割ではなく、
アニメやドラマなどの舞台となった場所を観光スポットとして扱う聖地です。
架空の登場人物の誕生日を祝う姿を
中坊進二はネット上にてよく目にしたことがあります。

この文化は実は、今に始まったことではありません。
100年前にも、史実を元にした小説の“架空”の設定で作った場所を
今でも『聖地』として祀っているものがあります。
それが7月18日の「安寿キャンドル」です。
京都府舞鶴市の安寿姫塚のイベントです。
中坊進二は一度だけ行ったことがあります。

安寿姫は実在した人物ですが、
京都のその塚の場所にて逝去された訳ではありません。
史実上は、別の場所(京都の丹後らしい)で亡くなられ、
安寿姫を題材とした小説を書きあげた森鴎外による“脚色”になります。
脚色した理由は単純に、そちらの方が小説として面白くなるからです。
史実書ではなく、あくまで「史実を元にしたフィクション」ですので、
こうした“演出”はよくある話なのです。
そして、読者はその舞台となった場所を京都の『聖地』として墓を作り、
今も着々と受け継いで慰霊祭を開いているのです。
流石の森鴎外もここまでは予想してはいなかったのではないでしょうか。

神話のほとんどもフィクションの筈ですので、
こうした『聖地』的扱いを受けるのは珍しくないと中坊進二は思っています。
オリンポス12神が居住していた神殿(もしくは跡地)があるそうです。
ただし、この舞鶴市の安寿姫塚の「安寿キャンドル」は、
発祥の起源が少し最近なのが、ちょっと珍しいことなのかもしれませんね。
100年後には、今放送しているアニメの聖地が伝統文化として
祀り続いているかもしれませんよ。